振動人生記録 by gifdog97

情報学,音楽,秘境,旅

大学に入ってから買った楽器紹介その1

この記事はIS18er Advent Calender2017/12/14用に書きました.

 

なんとIS18er Advent Calender2週間完走です.おめでとうございます.

ここまでプロの皆様が情報系の記事でつなげてくれたのですが,ごめんなさい,今回はタイトルを見れば分かる通り情報など一切関係ありません.もっと言えば学問っぽい話でもないです.まあ別に何書いても良いとのお達しを受けましたし,僕は文章を書くのもわりかし好きなので,埋め合わせとして書かせて下さい.

 

僕は音楽が好きです.普通に勉強より好きなのですが,音楽を職業にしたいとは思えなかったので勉強を頑張ることにしたクチです.特に音楽好きが加速したのは高校の頃です.それまでは演奏するより聴く方が好きだったのですが,いろいろあってもっといろんな楽器を演奏したい!と思うようになりました.

大学に入ってから,異常に割の良いホワイトなバイトに就くことに成功したので,ひたすら貯めては楽器代に当て続けてきました.うちは決して金持ちではありません.これから紹介する楽器は,三鷹寮(家賃激安だけど設備クソ)で耐えがたきを耐え,バイトをし,あまり遊ばず金を貯めまくった賜物です.

最近になってようやく欲しいと思っていた楽器がある程度揃い,ひと段落したので一度まとめてみたいと思います.

 

チェロ

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あり得ん高かったです.これを買った理由は,音色が好きだったのと,オーケストラをやってみたかったからです.去年の10月に某サークルに初心者として途中入団し,しばらくは団の楽器を使っていました.今年の2月にやっと買えたので,1年弱バイトして買ったことになります.このサークルは基本的に経験者が集まるので,初心者かつ途中入団の自分はさすがに団の中で1番下手では?というレベルです.

チェロは難しく,奥が深い楽器だと思います(なんでもそうか).基礎が物を言うんだな,とひしひし感じます(これもなんでもそうだけど).弓の使い方で一番大切なのは,いかにムラなくロングトーンが出来るか.ムラのないロングトーンをするためには,弓と弦を常に垂直にし,圧力を一定にすることが大切です.常に垂直にするためには,腕の動きを工夫しなくてはなりません.また,弓の座標は常に移動していますから,単に一定の力を加えるのではムラの無い音を鳴らすことは出来ません(弓先ほど力が要る).これらの感覚を基礎練でひたすら付けていく必要があります.左手(弦を押さえる手)も大変です.そもそも弦のところにはなんの印もありませんから,音程はある程度感覚で取らなくてはなりません.それに力を入れ過ぎてはダメです.早い動きがやりづらくなりますし,綺麗なビブラートをかけられなくなってしまいます.

いろいろと気に掛けることがあって大変ですが,日に日に上達はしていて,先日の演奏会では演奏席で弾きながら感動したりと,良い経験をしています.

 

チェロはバイオリンとコントラバス(一番でかいやつ)の間くらいの大きさの楽器で,低音でベースを弾くことも,高音でエモエモなメロディーを弾くことも出来る神の楽器です.また,その音域も相まって非常に表現力の豊かな楽器です.ここで,僕がチェロを始めたきっかけとなった曲を2つ紹介します.


Yakusoku - Elfen Lied (HD)

1つ目は「エルフェンリート」というアニメのBGMです.エログロな感じのアニメで,当時好きだったヘビーメタル繋がりで知ったアニメでした.実際に見てみるとBGMがどれも素晴らしく,印象に残っています.この曲は前半でチェロがメロディーを奏でているのですが,この美しい低音が頭から離れないのです.そのあとバイオリンの裏で奏でる対旋律も完璧ですね.エモさしかありません.

 


Alamaailman Vasarat - Tujuhuju

2つ目はフィンランドのAlamaailman Vasaratというバンドのライブ映像です.初めに聞いたときは度肝を抜かれました.このバンドはいわゆるエレキチェロというものを使っています.ここまで暴力的な表現が出来るのはエレキギターみたいに音を歪ませているからなのですが,そうはいってもチェロはチェロなのです.こんなジャンルの音楽にも見事に溶け込むチェロには惚れるしかありません.(なお,僕はこの曲自体がかなり好きです.拍子といい旋律の移り変わりといいベースといい面白い要素が盛り沢山です.)

 

チェロの表現力はまだまだこんなものではありません.チェロの独奏なんかを聞いてみるとその美しさ・音色の多彩さに昇天します.大きな買い物でしたが大成功だと思っています.

 

ケーナ

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 いきなり雰囲気変わりましてこちらはアンデスの縦笛「ケーナ」です.僕は兼サーしていて,民族音楽愛好会というアンデスの音楽を演奏するサークルにも所属しています.こちらは楽器が比較的安く,すぐに購入の目処が立ったので,去年の4月からバリバリ活動しています.なお,今は初代ケーナは使っておらず,写真下側の黒いケーナをメインに,上側の竹のケーナをサブとして使っています.

どんな音がするかというと,こんな音がします.


ENCUENTRO(出会い) ROLANDO ENCINAS/ YULIANO ENCINAS

なかなか高い音が鳴ります.リコーダーに似ていますが,構造はまるで違います.ケーナという楽器は,筒状の竹ないし木に指穴を開け,歌口をやすりで削って作る,それだけしか加工を施していない楽器なのです.リコーダーは吹き口にいろいろな細工があるため誰が吹いても音が鳴りますが,ケーナには最低限の細工しかありません.ですから,歌口と自分の唇で機構を作り上げる必要があります(唇から細い息を出して歌口に適切にぶつけて気流を二つに分け,管の内側と外側に空気の渦ができることによって発音する).

そのような性質の楽器なので,初めはコツが掴めず全く音が出ません.1~2か月ほど練習してようやく簡単な曲が演奏できるようになりますが,そこからがまた難しい.ケーナはシンプルな構造なだけに,技量次第で非常に多彩な表現が出来ます.ただ吹くだけではつまらないので,いろいろな表現を試そうとするも,安定して多彩な音を鳴らすのは非常に難しいのです.もちろんそれが面白いところでもあるわけです.上の動画のケーナ奏者 Rolando Encinas は有名な巨匠で,実に多彩な音色を使い分けています.並大抵の技ではありません. 

ケーナは個体差が非常に大きな楽器です.基本的に職人の手作りですから,指穴の大きさ,歌口の形など,ただ一つとして同じものはありません.また,材質によっても差が生じます.これらの要因が元となって,音色はもちろん,「高い音/低い音が鳴らしやすい(鳴らしにくい)」「この音のピッチが怪しい」など,いろいろな個体差が生じるのです.ケーナは楽器以上に奏者の巧さが物を言う楽器とよく言われており,本当に上手い人は個体差をほとんどもろともしないようですが,それでもやはり自分に合う楽器/合わない楽器はあります.自分のパートナーたるケーナと出会うと感動するものです.

写真の二つの楽器は,まさに僕のパートナーです.黒いケーナは黒檀という硬い木材から出来ており,かなり"しゃっきりした"音が鳴ります.高音が特に映えますが,最近低音もなかなか良い味が出せるようになってきました.対してもう1本の竹製のケーナは非常にまろやかな音が鳴ります.低音が特に映え,高音はやや出しづらいです.また,黒檀は独特の音が鳴るため,他のケーナと一緒に吹くとどうしても一つだけ目立ってしまうのですが,こちらの竹ケーナは他のケーナと喧嘩せず,見事なまでに調和してくれます.

 

ケーナは個体差が大きくかつ安価なためお店でいろいろ吹いてみるだけで楽しく,さらに奏者が物を言うという点も面白いです.これからもどんどん極めていきたいです.

 

 

なんだか思った以上に長文になってしまったので,残り(チャランゴとギター)は次回に回します.